ソーニャ文庫

歪んだ愛は美しい。

堕ちた軍神皇子は絶望の檻で愛を捧ぐ

堕ちた軍神皇子は絶望の檻で愛を捧ぐ

著者:
桃城猫緒
イラスト:
Ciel
発売日:
2023年02月03日
定価:
858円(10%税込)
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世界を毀す。君を手に入れるために。

ヒスペリアの英雄・クラウディオは、明日処刑される。この世でただひとり、愛する女性を想いながら。――十数年前。第二皇子・クラウディオは公女のアマンダと身分違いの恋に落ちる。彼の軍人としての功績により、晴れて婚約者と認められるが、訳あって二人だけの挙式を執り行う。そして秘密の幸せな初夜……。しかし動乱の世に翻弄され追い込まれていくクラウディオは、アマンダの愛だけしか信じられなくなり―――!?

執愛する英雄×人質の公女、世界を歪ませるほどのまっすぐな愛。

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登場人物紹介

アマンダ

アマンダ

公爵家の長女。家族思いで芯が強い。人質の立場ながらクラウディオと自然に仲良くなる。

クラウディオ

クラウディオ

帝国の第二皇子。軍務の才能を発揮し英雄に。アマンダの笑顔を守ることを第一に考えている。

お試し読み

「今でも怖い?」
 険しい顔で異教徒に雷を放つ神を見上げながら、クラウディオが尋ねる。
「ちっとも。だって私たち、神様の前で愛を誓ったばかりだもの。怖いなんて言ったら𠮟られてしまうわ」
「そうだね」
 ふたりは顔を見合わせ小さく笑うと、そのまま身を寄せて抱き合った。
「クラウディオ。あなたがいれば、何も怖くない」
「俺もだよ、アマンダ。きみがいれば、俺は誰にも負けない」
 ふたりが出会ってから、もうすぐ九年になる。色々なことがあった。アマンダの涙で始まった関係は数えきれないほどの笑顔で彩られ、振り返れば宝石のように煌めく思い出ばかりになった。
 アマンダはクラウディオの体をしっかりと抱きしめながら思う。これからどんな苦難があったとしても、自分はこの人生を幸せだと言えるだろうと。
 どちらからともなく唇を重ね合ったキスは、今までで一番情熱的だった。角度を変え重ね合うたび、クラウディオの昂る気持ちを表すように深く、貪欲になり、気がつくとアマンダの口内は彼の舌に余すところなくねぶられていた。
「ん……、ん」
 不思議な気分だった。互いに恋心を抱いていることも、今は性的に触れ合う時間であることもわかっているのに、あの太陽のように天真爛漫なクラウディオと目の前の情欲を露わにしている彼が、うまく重ならない。
「ん……っん」
 あまりに彼が夢中で口づけてくるものだから、アマンダは体がよろけそうになる。するとクラウディオは支えるようにアマンダの背と腰を抱き、そのままゆっくりと寝椅子へと押し倒した。
「アマンダ……」
 クラウディオは少しもアマンダと触れ合うことをやめたくないようだ。顔にキスの雨を降らせ、頰を撫で回し、髪に指を絡ませる。
「アマンダ、もっと舌を吸わせて」
 そう言われておずおずと舌を伸ばせば、すぐに彼の舌が絡みつき、吸われ、甘嚙みされた。
 息が苦しいほどキスを繰り返され、アマンダは体が熱くなってくる。クラウディオの顔もほんのりと赤らみ、乱れた呼吸からは心も体も昂っていることが伝わった。
 クラウディオは手を伸ばしアマンダの白い首筋を撫で、鎖骨まで手を這わせたが、そこから戸惑うように止まった。女性のドレスは着脱が複雑だ。ましてやアマンダの着ている花嫁衣装は装飾が多い。
 困ってしまっているクラウディオを見てアマンダはクスリと笑うと、体を起こしてドレスの装飾を外していった。
 本来ならひとりで脱ぐのは難しいが、着るときもひとりだったので簡易的な着方にしている。首飾りや袖飾りを外し、ヘッドドレスも外す。ドレスの隠しボタンと紐をほどくと、ようやく複雑なドレスが脱げた。
 クラウディオはドレスを丁寧にテーブルに置くと、肌着とコルセット姿になったアマンダを見て「それなら俺にもできる」と子供っぽく笑った。
 抱きしめるような姿勢でアマンダの背に手を回し、クラウディオはコルセットの紐をほどいていく。硬いコルセットが外れ肌着越しに豊かな双丘が現れると、クラウディオはしばし釘づけになった。
「……綺麗だな、アマンダは」
 熱い吐息交じりに呟いて、クラウディオは肌着の肩紐に手を伸ばす。
 するりと肩紐がほどけて滑るように肌着が落ちていく。露わになったアマンダのふたつの膨らみは透き通るように白く滑らかで、先端の実は淡いピンクに色づいていた。
 たわわなふたつの膨らみを、クラウディオの手が下から掬くい上げるように揉む。豊満なその感触を堪能するように手を動かし、クラウディオは張り詰めていた息を吐き出した。
「脳が焼ききれそうだ……」
 ボソボソと独り言ちた彼の声は、アマンダにははっきりとは聞き取れない。ただ、彼の顔だけでなく首や耳まで赤くなっているのが見て取れた。
「アマンダ。俺はこの夜を素晴らしいものにするつもりだけど、もし理性を失ってケダモノのようになってしまったら、遠慮なく俺を殴ってほしい」
 そんなことを大真面目に言って、クラウディオは再びアマンダの体を寝椅子に押し倒した。大袈裟だわ、と思ってアマンダは笑いそうになるが、覆い被さってきた彼の瞳が情欲に濃く色づいているのを見てドキリとする。
 クラウディオはアマンダの瞼や鼻先にキスを落としながら、手で胸を捏ね続けた。やがて人差し指が中央へ伸びて、先端の実を撫でるように転がす。くすぐったさにも似た不思議な感覚に、アマンダは小さく「ぁ……っ」と上擦った声をあげた。それを聞いたクラウディオの指先が、ますます乳頭を虐める。
「あ、ん……や、ぁ」
 恥ずかしい場所を弄ばれているようで、アマンダは顔が熱くなってくる。羞恥でクラウディオの顔が見られない。
 やがて彼は指先だけでなく舌でも乳頭を弄りだした。転がされ、つつかれ、しゃぶられているうちに、得体の知れなかった不思議な感覚は明確な快感になり、アマンダの体へ積もっていく。
「あ、あぁ……っ」
 上擦った自分の声が恥ずかしくて口を押さえようとすると、クラウディオに「駄目だよ」と手を摑まれた。両手首を摑まれ身動きの取れないまま胸を舐められ続け、アマンダは下腹に熱が集まってくるのを感じた。

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