ソーニャ文庫

歪んだ愛は美しい。

淫愛の神隠し

淫愛の神隠し

著者:
山野辺りり
イラスト:
吉崎ヤスミ
発売日:
2024年06月05日
定価:
847円(10%税込)
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怖がらなくていい。おいで。

村の外れに佇む寂れた社の境内で、七歳の葉月は帝都から来た同い年の資産家令息・光貴を見失った。
責任を負わされ家族からも虐げられ暮らしていた葉月は、十年後、同じ場所に突如精悍な姿で現れた光貴と再会。
その一年後、行方不明の間の記憶がない彼の世話係に指名され、罪悪感から断れず引き受けることに。
彼女を四六時中放そうとしない光貴の要望は次第に熱を帯び、彼に抗えない葉月は、守らなくてはならない一線を踏み越え――。

神隠しから生還した御曹司×罪の意識を抱き続ける幼馴染、立場の違いを超えた愛の契約。

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登場人物紹介

葉月

葉月

幼少期に光貴が行方不明になった責任を負わされ、居場所がない村娘。信心深く優しい性格。

光貴

光貴

帝都にある御堂家の御曹司。「神隠し」から十年後に生還したものの、実生活の常識に疎い。

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彼の感触。匂い。重み。視線。
さながら閉じられた空間に二人きり。
外部のあらゆるものから隔絶された部屋の中、葉月は光貴の贄同然だった。
「丸呑みにしたいくらい、可愛い」
慄きと淫らな衝動がごちゃ混ぜになる。この瞬間、もしかしたら初めて葉月は彼に対して恐れを抱いたのかもしれない。もしくは、畏れを。
「……あッ」
強く閉じていたつもりの脚をものともせず、内腿の狭間で光貴の指先が自由に動く。
意思に反して綻び始めていた蜜口は、いともあっさり陥落した。
ほんの少し、浅い部分に彼の指先が潜り込む。何物をも受け入れたことのない隘路は、異物に騒めきつつも愉悦を拾った。
「嫌……っ」
「こんなに溢れてきているのに? 人は簡単に噓を吐くし、葉月は中々本心を明かしてくれないから、この場合は『もっとしてほしい』ってことかな」
「違います、光貴様……っ、ぁ、あッ」
とんでもない勘違いだ。真逆の解釈にもほどがある。だが彼が完全に誤っているとも言えないのを、葉月も薄々察していた。
淫路を探る光貴の指は、的確に葉月の快楽を暴いてゆく。どこをどんな角度で、どれだけの力加減で摩擦すればいいのかを、最初から知っていると言わんばかりだ。
捏ねられた肉襞は、初めこそ硬く強張っていたものの、すぐに柔らかく解れてくる。奥からは新たな潤滑液がとろとろと溢れた。
「内側がひくついている……僕の指がしゃぶられているみたいで、堪らない」
宵闇に淫蕩な水音が響く。
控えめな衣擦れの音と、荒くなってゆく呼吸音がそこへ被さった。
だが次第に、葉月の喘ぎが何よりも大きな音になってしまう。死に物狂いで口を押え声を漏らさずやり過ごそうと足搔いても、結局は無駄な抵抗に終わった。
媚肉を往復されるだけでなく、淫芽を捏ねられれば、もう耐えられない。
膨れた花芯は敏感で、喜悦を貪る器官に成り果てた。いやらしく肥大し、光貴の指を歓迎している。摘まれ擦られ、叩かれて、ますます充血し硬くなった。
「……ん、んん……ッ」
「思う存分大声を出しても、誰も気にしないのに……葉月は恥ずかしがり屋だね。昔から奥ゆかしくて、年齢より大人びていた」
「ひ、ぁっ」
「でも身体は素直で正直だ」
葉月がびくっと背筋を引き攣らせた瞬間、彼は嫣然と唇で弧を描いた。
見つけたと言いたげに、こちらが大きな反応をした場所を攻め立ててくる。それはもう執拗に、容赦なく。
粘着質な水音は聞くに堪えないほど激しくなり、じゅぷじゅぷと葉月の鼓膜を揺らした。
「ぁ、ああ……ッ、や、そんな……っ」
淫水が搔き出され、肉芽に塗りたくられる。するとますます転がしやすくなるのか、蕾を集中的に嬲られた。
思考力は奪われて、息を継ぐ以外何もできなくなる。空気を求め開いた葉月の口は、淫猥な艶声をこぼした。
「やぁあっ、それ、駄目……ぁ、ああッ」
ちかちかと光が爆ぜる。勝手に腰は浮き上がり、太腿が痙攣した。
一際強い官能が駆け抜けて、葉月の四肢が強張る。数度引き攣って弛緩するまでに、悲鳴めいた声が長く尾を引いた。
「……ぁ、ぁ……」
もう全身が汗塗れだ。暑さだけではない理由でどこもかしこもびしょ濡れだった。何よりも濡れそぼっているのが葉月の秘めるべき場所。
茫洋とした意識の中でもそれは感じ取れ、葉月は恥ずかしさから自らの顔を両手で覆った。
「……も、無理、です……」
「とても甘いよ。まるで甘露だ。どんな上等の神酒でも、これには及ばない」
「あ……っ」
何のことだと首を擡げてしまったことを、葉月はひどく後悔した。
自分が漏らした蜜液で濡れた指を、光貴がさも美味しそうにしゃぶっている。赤い舌を殊更ゆっくり蠢かせているのは、見せつけるためだろう。
葉月の視線が彼に注がれているのを充分意識して、光貴が口角を上げた。
「そ、そんなもの、舐めないでください……!」
「何故? もったいないじゃないか」
指の股や爪に這わされる舌はやや長く、見るからに器用だった。繊細に動いて非常にいやらしい。
時折わざとらしく音を立て、余計に葉月の眼も耳も釘付けにした。一時たりとも視界から追い出せない。聴覚は研ぎ澄まされ、聞きたくない水音を拾っていた。
「嫌なんです……っ」
「葉月の嫌がることはしたくないな……仕方ない。じゃあ諦めるよ」
さも残念そうに手を下ろした彼にほっとしたのも束の間。葉月は限界まで両眼を見開いた。
「光貴様……っ?」
太腿を抱えられ、大きく左右に脚を開かれる。油断したのが間違いだったと言わざるを得ない。
寝間着を脱がされた身体は、完全に裸。しかも散々弄られた陰唇はあさましく綻んでいる。
大胆に開脚させられ、葉月は自身の中で最も恥ずかしい部分を晒す体勢を強制された。
「やぁあッ」
この暗さでは、はっきりとは見えないかもしれない。しかし眼はかなり暗闇に慣れていた。曖昧であっても物の形や仄かな色味は分かるはず。ふっくらとした恥丘や、蜜の絡んだ下生えも。
しかも至近距離で覗き込まれれば匂いも伝わってしまいそうで、平然と転がっていられるわけがなかった。
「やだ……っ、光貴様、放してください……!」
「葉月の甘露がまた溢れた。本当に君の口は素直じゃない。大丈夫、もっとよくしてあげるよ」
違うという叫びは葉月の喉奥に消えた。代わりに悲鳴が迸る。
上体を倒した彼が葉月の股座へ顔を寄せ、今しがた指を舐めていた舌で肉粒を捉えたからだ。
「ぁああッ」
圧倒的な悦楽に、意味のある言葉なんて紡げなかった。全身の毛が逆立って、汗が噴き出す。四肢は引き絞られ、踵が布団の上でのたうった。
「んぁっ、ぁ、は……ぅああっ」
指よりも柔らかく、湿ったもので肉蕾を包まれる。かと思えば根元から吸い上げられ、硬い歯を押し当てられて、繰り返し弾かれた。
そのどの動きも気持ちがいい。下半身を固定されているため、愉悦を逃がすこともできなかった。
ふしだらに開かれた脚は中空で揺れている。花芽を虐められる度に肢体が戦慄いた。
「ふ、ぁ……あ、ああッ」
「甘い。酩酊しそうだ。花の香りよりも香しくて、中毒性がある……」
「ひぅう……っ、ぁ、やぁあっ」
吹きかけられる息に、快楽が一段上がる。内腿を光貴の髪が掠め、それもまた官能の糧になった。
太腿は彼の指が食い込むほど強く摑まれ、葉月の力では動かせない。いや、仮に身じろぎできる余裕があったとしても、淫らな責め苦から逃れるのは不可能だった。
立て続けに与えられる恍惚のせいで、頭と身体が連動せず、抵抗しなくてはと考える余力すら残されていない。喘ぐだけになった唇の端からは、だらしなく唾液が垂れた。
「ぁああ……っ」
先ほどよりも大きな波が葉月を襲う。眼も眩む逸楽に呼吸が止まった。
きゅうっと淫路が収斂しても、光貴の舌は陰核を捉えたまま。じゅっと啜り上げられて、快感が飽和した。
「あ……ァあああ……ッ」
意識が真っ白に塗り潰される。涙が溢れ、汗と唾液で顔はぐちゃぐちゃになっているだろう。だがそれを気に留めることすらできず、葉月は腿を抱え直された。
「……ゃ、ぁ……」
「そのまま力を抜いているといい。君に苦痛を味わわせたくはない」
前を寛げた彼が優しく、けれど淫猥に微笑む。ぎらついた眼差しは影に沈み、はっきりとその色味を確認することはできなかった。それでもごまかしようのないほど渇望が湛えられている。葉月を求める瞳に体内が甘く疼き、ついぼんやり見惚れてしまった。
「人は接吻というものをするのだっけ」
「ひ、ぁ」
「唇を合わせる意味はよく分からないが、葉月となら楽しそうだ」
ずしりとした質量を蜜口に感じ、そのまま棒状のもので前後に擦られる。くびれた部分に花芯を擦られ、愉悦の焔が再び燃え上がった。

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