ソーニャ文庫

歪んだ愛は美しい。

結婚願望強めの王子様が私を離してくれません

結婚願望強めの王子様が私を離してくれません

著者:
栢野すばる
イラスト:
鈴ノ助
発売日:
2023年11月04日
定価:
858円(10%税込)
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早く僕を愛してください、早く……。

妾の子として冷遇されてきた公爵令嬢アンジュは、ある日、第二王子ルイとの結婚を命じられる。だがこの結婚は、王太子よりも優秀で人望の厚いルイの力を削ぐための計略だった。初夜、ルイの目の前で死ぬよう厳命されていたアンジュだが、なんと、罠に嵌めるべきルイ自身に命を助けられてしまう。子どもがほしいと言い、執拗にアンジュを抱くルイ。アンジュは、何を考えているか分からない彼から逃げようと画策するが……。

家族を求める壊れた王子×肝のすわった薄幸令嬢、得体のしれない溺愛から逃れられません!?

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登場人物紹介

アンジュ

アンジュ

公爵が侍女に手を出して生まれた娘。ルイのもとでご飯をたくさん食べられて、途端に活力が湧いてきた。

ルイ

ルイ

公明正大で民からの信望も厚い理想の王子様…なのだが、過去に家族をいっぺんに喪ってから実は精神が壊れ気味。

お試し読み

「お、およしください、そんな場所に口づけなさるなんて」
 ルイの分厚い身体を押すが、彼は動かない。胸の先端に鋭い痛みを覚えて、アンジュは身をよじった。
「あん……っ」
 ますます息が熱を帯びる。その部分を吸っていたルイの舌先が、アンジュの硬くなった乳嘴をざらりと舐めあげた。
「あ……あ……っ」
 舌先で責められるたびに、腰の奥にむず痒い感覚が走る。
 アンジュは身体を揺らした。
 ──嫌。変な声が出る。
 むず痒さが高まり、アンジュはぎゅっと目をつぶる。
 ルイの舌は執拗にアンジュの小さな突起を弄んだ。右の乳嘴をひたすら舌でこね回されながら、左を指先でしごかれ、刺激を与えられる。
「胸は……おやめください……っ……」
 アンジュはルイの身体の下で身体をくねらせた。
 ますます息が熱くなり、アンジュの薄い下腹部が波打つ。
 そのとき、ルイの指が左の乳嘴から離れ、アンジュの脚の間に伸びてきた。
「いや……!」
 不浄な場所をまさぐられ、アンジュは思わず声を上げる。
 和毛の奥に隠れた裂け目にルイの指先が触れた。同時に胸の突起を舌で転がされ、アンジュはシーツをぎゅっと握りしめる。
「あ、っ、あう……っ……」
 こんなに恥ずかしい場所ばかりを触らなくてもいいのに。
 アンジュは裏庭で垣間見た男女の睦み合いを思い出しながらルイに言った。
「もう、入れてください」
「まだです」
 乳房から唇を離し、ルイが首を横に振った。
 長い指が秘所に忍び込んでくる。柔らかい肉を搔き分け、濡れた粘膜を押し開くようにしてずぶずぶと奥に忍び込んできた。
「あっ、いやぁっ!」
 思わず腰を引こうとしたが、ルイにのしかかられていて逃げられない。アンジュは思わず彼の背中にしがみつく。
「嫌、嫌です……っ!」
「ですが指で馴らさないと、少し痛いかもしれませんよ」
 肉襞を暴いていく指が、アンジュの中をぐるりとかき回した。
「ひ……っ……」
 感じたことのない強い刺激に、アンジュは思わず目をつぶる。
 ルイは、顔を背けたアンジュの頬に手を添え、自分のほうを向かせながら言った。
「これから誰に抱かれるのか、ちゃんと見てください」
「嫌……あぁっ!」
 アンジュの中を弄ぶ指が二本に増えた。
 中でその指を開かれ、ぐちゅりという淫音が響く。アンジュは腰を浮かして、なんとかルイの指から逃れようとした。
 だが彼の指は執拗に、アンジュの狭い場所をまさぐり続ける。
「夫婦になるのですから僕を見てください。そして、できれば僕を愛してほしいのです」
「あ、で、でも私……んぁ……っ……」
 ぐちゅぐちゅという音が聞こえ、ますます刺激が強くなる。閉じた粘膜が引き剝がされ、下腹部にえもいわれぬ疼きが走った。
「あ、あ……嫌、指……んっ……」
「アンジュの中は、柔らかくて熱くて、素晴らしい」
 ルイが耳元で囁きかけてくる。
 その間にも指はぬるぬると内壁をこすり、アンジュの身体を火照らせた。
「は……はぁ……っ……」
 脚の間からぬるい蜜が滴ったのが分かった。
 ──いや……こんなふうに反応したくないのに……っ……!
 あまりの羞恥に目がくらむ。だがルイの手は止まらない。
「ルイ殿下、お手が汚れますから、どうか……んぁ!」
「濡れていいんです。男を受け入れる準備ができているということですから」
「でも、あ……っ……」
 二本の指が、アンジュの中で再度大きく開かれた。
「あああっ!」
 アンジュは思わず足でシーツを蹴り、身体をねじる。甘い快感が身体の奥を走り抜けたのが分かった。
「僕も我慢できなくなってきた」
 言葉と同時に指が抜ける。
 ルイは身体を起こすとアンジュの脚に手を掛け、大きく開かせた。秘裂がルイの視線に晒されてぎゅっと窄まる。
「嫌なことはなるべくしませんから」
 そう言うと、ルイは着ていたガウンを脱ぎ捨てた。

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